FC2ブログ

エルザVSエルザ 一話

エレベーター内を放置しつつ、新規投稿です。※申し訳在りません。

今回のテーマは「フェアリーテイル」のエルザ対エルザです。
もしも181話から186話の間にこんな事があったら?そんな妄想で作り上げられたのが、今回の作品です。

宜しくお願いします。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


場所はエドラスの王国、西塔の地下。
そこは壁や天井が破壊され、斬激の跡などが残っていた。
そんな崩壊状態の場所に二人の女性が居た。
一人は赤い髪をした女性、もう一人もまた、赤い髪をした女性。二人の名はエルザと言う。
一人はロングヘアーで騎士のような格好をしており、もう片方はポニーテールで右目を隠し、水着と大差ない露出の高い黒い服を着ていた。

「ふん……アースランドの私も中々やるな」

「貴様こそ、大した実力だ」

エドラスのエルザ、エルザ・ナイトウォーカーは冷ややかにそう言う。
アースランドのエルザ、エルザ・スカーレットも無感情な声で返答する。
二人は今、自分同士で戦っている。一人は王国の為、一人は仲間の為、二人はお互いの信じる物を突き通す為に、自分を倒そうとしている。

「貴様も愚かな奴だな、たった数人で我らの軍に勝てるとでも思っているのか?」

ナイトフォーカーはそう言いながら走り出し、己の槍をエルザに向けて突き放った。しかし槍は空を抜け、狙った相手のエルザはナイトフォーカーと槍との間合いに入り込んでいた。

「私たちの仲間は貴様が考えているよりもはるかに強い。特にナツやグレイはな」

ふっと笑いながらエルザはそう言い、剣を振るった。しかしナイトフォーカーはすぐさま槍を引っ込めると後ろへ飛び、壁を蹴って宙を逃げた。

「音速の槍!!」

「金剛の鎧!!」

ナイトウォーカーの槍の形状が変わり、一瞬でエルザの元まで駆け巡る。対するエルザも鎧を変え、防御の態勢を取ってその攻撃を受け流した。

「喰らえ!天輪の鎧!!」

「吹き飛べ!真空の槍!!」

再びエルザの鎧が変わり、天使のような鎧となる。と同時に、エルザは自分の手の中に剣を出現させ、周りにも無数の剣を出現させて、一斉にそれらをナイトウォーカーに向けて放った。
ナイトフォーカーはエルザの方に振り返ると、再び槍を変化させ、槍先に集めた衝撃波を向かって来る無数の剣に向けて放った。

「ーーっく!!」

「ーーぬぅ!!」

衝撃波によってエルザが放った剣は吹き飛ばされ、その衝撃を喰らい、エルザは壁にぶつかった。
ナイトフォーカーも、討ち漏らした剣を喰らい、腕や足を斬られ、その場に崩れ落ちた。

「やはり、自分同士でそう易々と倒せないか……」

「っく、同じ自分で戦うのにこうも苦戦するとは……」

壁に激突したエルザはヨロヨロと立ち上がり、壁に手を置きながらなんとか剣を構えた。
ナイトウォーカーも傷口を抑えながらフラフラと起き上がり、再び槍を構えた。
二人の目には今だ戦いの火が灯っている。この火が消えるには、おそらくどちからが死ななければ消えないであろう。それだけ二人は、重いものを背負っているのだ。

「私は絶対に負けられない!!」

「私は絶対に勝たねばならない!!」

二人のエルザは同時にそう叫びながら互いの武器を構え、相手に向かって走り出した。
槍と剣が交差し、ぶつかりあう。
突如、衝撃によってその場に壁や天井に傷が付いた。その衝撃はなおも続き、二人を中心に周りが次々と崩壊していった。
やがて、二人が立っていた場所は崩れ落ち、真っ逆さまに二人は落下した。

「ーーーっく!?」

「ーーーうぐ!?」

二人は突然の事で混乱しながらも、すぐに冷静を取り戻し、態勢を立て直すと武器を壁に突き刺し、落下速度を遅めて無事地面に着地した。

「「はああぁぁぁぁぁぁ!!」」

同時に、二人は相手目掛けて走り出し、槍と剣を振るった。
しかし異変が起こった。二人の武器になんの変化も起こらなかったのだ。魔法が発動しない。その事にエルザとナイトウォーカーは動揺した。

「なっ……魔法が発動しない!?」

「これは……まさか、魔法制御装置か!」

エルザは動揺し続けるも、エドラスの住人であるナイトウォーカーはすぐにこの異変の原因に気がついた。原因は二人の落ちた場所にあった。
此処は、はるか昔魔法の実験場として使われており、様々な魔法の装置が置かれていた。その中の一つの魔法制御装置がたまたま、この地下に残っており、二人はそれに触れてしまったのだ。

「っく、魔力が使えないとなると……難しくなるな」

「ふん、随分と弱気だなスカーレット、まだ戦いは続いているぞ!!」

原因に気がついたナイトウォーカーはすぐに行動に移った。
形状がそのままの槍を捨てると、拳を構えて一気にエルザに向かって走り出したのだ。魔法の使えない状態となっては槍など不要。ここはスピードのある体術で責めるべき、ナイトウォーカーはそう判断した。

「貴様っ……!!」

「はぁぁぁ!!」

エルザはすぐさま剣を構えるが、その剣はナイトウォーカーに足蹴りによって飛ばされ、続けて打撃を喰らわされた。後ろによろめくエルザ、ナイトウォーカーはさらに拳を浴びせようとするが、その攻撃はエルザが放った頭突きによって静止した。

「っぐぅ!?」

「体術でも、私は負けんぞ!!」

二人は激しく睨み合いながら戦いを続けた。
拳を交わし、足蹴りを放ち、額をぶつけ、身体を使って全力で戦った。しかしやはり魔法がなければ一つ一つの一撃には期待出来ない。二人の体力は徐々に減って行った。

「はぁ……はぁ……」

「ふぅ……ふぅ……」

エルザは、ナイトウォーカーの体術に対応する為、重い鎧を外していた。
ナイトウォーカーも、少しでも速さを出す為にガントレットを外していた。
二人の身体は所々赤く腫れており、時には引っ掻いたような跡も残っていた。
既に体力は限界、二人はこの戦いに決着が来るのを直感的に理解していた。

「一つ、提案を聞いてみないか?スカーレット……」

「ほぅ、何だ?ナイトウォーカー……」

肩で息を切らしながら、ナイトウォーカーは人差し指を立ててそう言った。
エルザも、何か解決の道があるのならと重い、その提案を聞く事にした。

「私たちは現在魔法も使えず、体力も限界に近い……このままでは同時に力つきてしまうだろう、そうなるとお互い色々と困った事になる。でだ、一つ試合方式を変えてみる事にしないか?」

「試合方式を変える?なんだ、ジャンケンでもするつもりか?」

「フフフ、私は別にそれでも構わないが……相手に屈辱を与えるにはもっと良い物がある」

ナイトウォーカーは冷ややかに笑い、立てていた指をゆっくりと折った。
その顔に、エルザは少しだけ恐怖を感じる。自分とは違う、冷酷な残酷さを持ったエルザ、自分とは違う自分を感じ、エルザは自分でも分からないくらい、ほんの少しだけ後ろに下がっていた。

「精力勝負だ」

「……何?」

ナイトウォーカーの口から放たれた言葉に、思わずエルザは耳を疑った。
精力勝負、言ってみればそれは「イカせ合い」である。どちらが先に力尽きるか、どちらかが先に果てるか、残った者が勝利の至ってシンプルな試合である。

「フン……いいだろう」

「フフフ、貴様ならそう言うと思った。その自信、潰してやる」

どちらにせよ、この戦いには決着を付けなければならない。
だがこのまま殴り合いでは互角で終わってしまう。最初から、エルザに選択肢などなかった。
二人はお互いに目線を合わせると、自分の服に手を掛けた。既にナイトウォーカーは裸に近い姿でおり、すぐにその服は脱ぎ終わった。対するエルザも、鎧の下は意外にもシンプルな服を着ており、すぐに脱ぎ終わっていた。

「ふむ、瓜二つ……完全に同じだな」

「奇妙な物だな、こうして自分とこうやって戦う事になるとは」

二人は今や、髪型にしか違いが無かった。
顔も、胸も、腕も、脚も、全てが完全に同じだった。
二人は一度息を飲むと、ゆっくりとお互いに近づき合い、そして相手の胸に手を伸ばした。
スポンサーサイト
[PR]

コメント投稿

  • URL
  • コメント
  • パスワード
  •  管理者にだけ表示

 

続きが気になる!

トラックバック

http://hakukinn.blog.fc2.com/tb.php/15-c6fb1977