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エルフ少女②


私の中でのエルフ認識。

神聖な存在。
妖精と似た存在。
耳がとんがっている。
魔力が多い。
森で暮らしている。
露出の多い服を着ている。
男性が少ない。
羽は生えていない。

ーーな、感じです。

それでは二話です。よろしくお願いします。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

時は夜、月も雲に隠れ、辺りはしんと静まり返っている。
そんな森の中で、一人の少女が歩いていた。

耳のとんがった少女、エルフ。

エメラルドグリーンの綺麗な髪をなびかせながら、エルフ少女のクリスタは森の中を歩いていた。

「ここら辺かしら……」

手に持った紙を見ながらクリスタは呟いた。
その時、風が吹いて周りの木々がざわめいた。

「よく来たわね」

木々の間から金色の髪をしたエルフ、レティアが現れた。
まるで待ち構えていたように、手を組みながらクリスタの事を見る。

「こんな所に呼んでなんの用?レティア」

「……ねぇ、クリスタは知ってる?」

クリスタは、決闘でも挑まれるのかと思っていた。
しかし、どういうわけかレティアはいきなりクリスタに質問をしてきた。

「魔力石の作り方」

「……?知るわけないじゃない。それを知ってたら、女王様が魔力石を集める必要が無いでしょ」

魔力石は何故かこの迷いの森にだけ存在している。
どうやって出来るのかは誰も知らない。徹底的に研究されたが、結局誰もその製造方法を知る事は無かった。
しかし、レティアはその謎の魔力石の一つを手の中で転がしながら、クリスタに答えた。

「でしょうね……けどね、魔力石の作り方って、案外簡単なのよ?」

レティアが微笑むと、クリスタは寒気を覚えた。
何故か、今目の前に居る知人はいつも知っているエルフの少女では無いと感じた。

「魔力石はね……エルフの愛液が必要なのよ」

その言葉を聞いた瞬間、クリスタはきっと自分は意味不明な顔をしているだろうと思った。
なんと反応すれば良いのだろうか、魔力石の製造方法を知っているレティアに驚くべきなのか、それともそんな製造方法なのかと呆れるべきなのか。
クリスタが反応に困っていると、レティアはそれが面白かったのか、クスリと笑った。

「エルフは神聖な生き物として皆に知られている……だから、あまりそういうプライバシーな事は同じエルフにも教えないのよ、だから……エルフは皆誰も居ない森で隠れてしているの」

「っな……!!」

クリスタの顔が赤く染まる。
クリスタはまだエルフの中では若く、そういった事はあまり知らなかった。
そもそもエルフは自慰行為の事に関してはとても厳しく、禁忌に近い物として扱われている。それには様々な理由があるのだが、結局は皆その禁忌を冒し、森で隠れてしているのだ。

「その零れた愛液と石が混ざったのが、魔力石。ね、誰も製造方法を知らない理由が分かったでしょ。人間の世界で売れば一万ゴールドもする魔力石が、こんな方法で作られてるんなんて、驚きよね」

「その事を……女王様には?」

「当然、言うわけないじゃない。恥ずかしいし」

唇に人差し指を置きながら、レティアは言う。
しかしあまり恥ずかしく無さそうなのは、気のせいだろうか。

「それに、コレは十分利用出来ると思わない?」

再びレティアの顔が怪しく微笑む。
何かを企み、それを実行しようとしている時の顔。
その顔がクリスタは不気味と思っていた。

「利用……?」

「そう、この事を知っているのはあたしと、あんただけ……これって丁度良い状況だと思わない?」

レティアはそう言うが、クリスタはいまいちピンとこなかった。
知っているのは自分とレティアだけ、そうすると何が良いのだろうか。
ただ恥ずかしいだけで、なんの得にもならない。

しかし、魔力石の製造方法を知れたというのは大きい。
恥ずかしいが、コレを利用すれば魔力石の製造が……

ーーと、此処まで考えた所でクリスタはハッと気がついた。

「まさかっ……!!」

「気づいたみたいね、そう、この方法で魔力石を作れば、毎日あたし達は女王様に新鮮な魔力石を届ける事が出来る。そうなれば、かなりいい扱いを受けれるでしょうね」

クスクスと笑いながらレティアは説明する。
いかにも彼女が考えやすい事だとクリスタは思った。

「ーーけど、流石に毎日自慰行為をするのはあたしも嫌だし、キツい……だから、ね」

レティアの目が怪しく光る。
獲物を狩るような獣の顔、しかしその顔はとても美しく。
そしてとても汚く歪んでいた。

「あたしと勝負しましょうよ、クリスタ」

「……どういう意味?」

少しだけクリスタはレティアの思惑が分かっていたが、わざと質問した。
するとレティアはやれやれと首を振り、飽きれたようにため息を吐いた。

「要するに、あんたとあたしが逝かせ合いをするのよ、そして負けた方の愛液で魔力石を作る。そして勝者はその魔力石を女王様に届ける……ね、嫌な奴も倒せて一石二鳥でしょ」

確かに、クリスタにとってそれは願ってもない事だった。
当然、レティアも同じ思いである。

将来的にもお互いは邪魔な存在となる。
それならば、ここらで決着を付けた方が良い。

そう考えると、クリスタは決心するように唾を飲み込んだ。

「そうね、良い考えじゃない。レティアにしては」

「フフフ、いつまでその顔が余裕でいられるかしらね」

笑いながらレティアは持っていた魔力石を放り投げた。
先程までの怪しいオーラが一変し、邪悪なオーラが放たれる。

「…………」

「…………」

二人は少しずつ近づき合った。
二人の目は完全にお互いを捉えている。

先程まで隠れていた月が雲の中から現れた。
その月はとても綺麗に輝き、まるで落ちてきそうな神々しさだった。

「「ーーっ!!」」

満月の夜、二人のエルフ少女が重なり合った。

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No title 

いつも楽しみにしてます!
応援してます!

Re: 

有り難うございます。
頑張ります!

 

初めてコメントします。いつも面白く読んでます。今回の作品は導入描写がいいですし、エルフを主人公にしたアイデアも最高です。一度に読みきってしまうのが勿体無く少しずつ読み進めたいと思います。完読しましたら感想コメントしますね。

Re: 

コメント有り難う御座います。
久しぶりの更新だったので不安でしたが、気に入っていられたようで何よりです。
これからもよろしくお願いします。

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