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ライチvsライチ stage1


ご無沙汰しております。白金です。

今回はリクエスト作品、ブレイブルーのライチ同士の対決です。

久々の同一cpな感じがしますが、今回は序章です。

宜しくお願いします。



ライチ









 暗い空間の中で仮面の男は機器を弄っていた。幾つかの画面を表示し、目の前に映し出されたデータを確認しながら頷く。そしておもむろに一つのファイルを操作し、そこに記録されている映像を画面に表示した。


「データ収取は良好、いくつか記録を確認しておくか」


 仮面の男がそう言う。モニターに映し出されている映像を見ながら、別段楽しむ訳でもなく無表情のまま観察を続ける。その仮面に隠れた瞳には感情が籠っておらず、彼が何を考えているのか一切伺う事が出来ない。


「この事象がなにを見せてくれるか……実に興味深い」


 最後に仮面の男はそう呟く。その言葉もまた感情は籠っておらず、本当に興味があるのかも怪しい。男はそれ以降は傍観に徹し、決して何もせず、ただ起きる事象を研究し続けた。













 そこは薄暗い路地裏であった。人気はなく、ただ闇だけが広がり続ける虚無的な空間。そんな場所をライチ=フェイ=リンは歩いていた。大切な人を救う為に、彼女は闇の中を進み続ける。
 ふと彼女の背後から物音が聞こえて来た。明らかに自然に出た音ではない。ライチは警戒心を高めて背後を振り向いた。


「誰……ッ!?」


 声を上げて彼女は暗闇に潜む何者かに威嚇する。いつでも行動に出れるよう構えを取りながら、目を細めた。すると暗闇から黒髪の女性が姿を現した。露出の高い服を着ており、メガネをかけた女性。それはライチにそっくりな見た目だった。


「わ、私……!?」

「あ、貴方誰?何で私そっくりなの……?」

 
 現れたもう一人の自分の戸惑い、ライチは声を震わせる。するともう一人のライチもライチの事を見ると驚いたように口元に手を当て、一体何がどうなっているのかと困惑していた。
 敵の変装なのか?それとも何らかの術式なのか?いずれにせよ自分がもう一人居るなどという状況は異常でしかなく、二人は目の前の自分に対して警戒心を高めた。


「何者なの貴方?どうして私にそっくりなのよ?」

「貴方こそどうして私に似てるのよ?術式か何かなの?」

「わ、私は本物のライチよ! 貴方が偽物でしょう?」

「ほ、本物は私よ! 偽物は貴方でしょう?」


 相手が自分が本物だと主張し、それに怒りを感じてライチも自分が本物だと主張する。しかしどうやら両方が自分を本物だと思っているらしく、両者の主張は真正面からぶつかり合う事となった。元々警戒心を高めていただけあってすぐにその怒りは敵意へと変わり、目の前に居る自分の偽物を排除しなければならない存在だと二人は認識した。


「偽物の癖に……っ!!」


 そう呟くと同時に二人は棒を構え、相手に向かって飛び掛かった。
 相手が本物だと主張するならば力でねじ伏せれば良い。自分が本物だという事を実力で証明すれば良い。そんな結論に至った二人は目の前の相手を倒す為に武器を手に取ったのだ。

 脚技が飛び出し、二人の長い脚が空中でぶつかる。すぐに地面へと着地し、棒を振るうと鈍い音と共に棒同士がぶつかった。全く同じ動き。タイミングもほぼ一緒。その事に二人のライチは益々相手に苛立ちを感じ、更に激しい攻防を繰り広げた。


「くっ……本物の力を分からせてあげるわ!」

「うっ……偽物が本物の私に敵う訳ないでしょう!」


 再び二人はぶつかり合う。より敵意が増したからか二人の脚技は同時に相手の腹部に直撃し、二人はごほっと咳き込みながら離れ合う。今度は跳躍して棒を投げ、相手にぶつける。バランスが崩れた二人は半ば倒れ込むように地面に着地しながら再び棒を手にし、相手の顔面に同時に直撃させた。

 何度やっても同時にダメージを負う。時には拳同士がぶつかり、相手に直撃したとしても自分もダメージを喰らう。そんな戦いをしばらく続け、いよいよ疲労困憊になって来た二人は荒い息をしながらよろよろとその場にふらついた。服は激しい戦いだった為半分破れかけており、二人の肌には汗が流れている。ライチ達は静かに睨み合った。


「はー……はー……偽物の癖に、しぶといわね」

「くっ……はぁ……はぁ……貴方こそ、いい加減負けを認めたらどうなの?」


 呼吸を整えながら二人は敵意を剥き出しにして相手にそう言う。未だに自分が本物だと主張し合っており、一切譲る様子がなかった。ライチ達は静かに唇を噛みしめ、最後の力を振り絞って走り出す。


「このっ……!」

「偽物め……!」


 振るった棒は相手のとぶつかって反動で吹き飛び、すかさず二人は脚技で相手の顔面を蹴りつける。これも同時に直撃し、ライチ達はよろける。しかしすぐに意識を相手に向けると飛び掛かるように二人はぶつかり合い、技など関係なく拳で殴り合った。


「んぐっ! うぷっ……消えなさいよ! 偽物!!」

「げほっ……あぅ! 偽物は、貴方でしょうが!!」


 防御の事などお構いなしに二人のライチは顔面を殴り付ける。彼女達の綺麗な容姿が赤く腫れ、目からは涙を流した。やがて疲れ切ったように二人はその場に膝を付き、肩で息を切らしながら相手と睨み合う体勢となった。


「はぁ……はぁ……うぅ」

「くっ……はぁ……はぁ……」


 二人はフラフラと顔を上げながら相手の事を見る。ふと、衣服が破けて太腿当たりが直に見えた。そこからは何やら透明な液体が垂れており、ほのかに甘い匂いが漂った。ライチ達は相手のそれを見てもしやと思い、相手の事を睨みつける。


「な、何よ……貴方まさか蹴られて感じていたの?」

「そういう貴方こそ、戦いの最中に股間を蹴られて感じてたんじゃないの……?」


 相手の指摘を聞いて自分も感じている事に気が付き、二人は忌々しそうに唇を噛みしめた。
 そう、どういう訳か先程からからだが火照って仕方がないのだ。戦いで体温が上がったとか高揚感とかではなく、明らかに自分は感じてしまっている。現に下半身が疼いて仕方が無いのだ。ライチ達は太腿をもぞもぞと動かし、唾を飲み込む。
 相手の顔はすぐ近くにある。普段鏡で見る自分の顔とは違い、自分とは別の存在としてそこに確立されている自分。酷く高揚しているせいでそんな自分を見てしまうとつい二人は我慢が出来なくなってしまった。


「い、良いわ。だったらどっちが女として上か勝負してあげるわ……勝った方が本物よ」

「望むところよ。貴方みたいな淫乱女が本物の私に勝てる訳ないもの」


 やはり自分同士である為かライチ達の意見は同じになり、ここからはただ戦うのではなく、女としてのプライドを賭けた戦いをする事となった。
 ライチ達の本物の座を賭け淫らな闘いが、今始まる。

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久々の同キャラ物、大人っぽいキャラも珍しい気がするので、続きが楽しみです!

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